あいしたひと

10年前、ぼくらは出会ったんだ

ぼくたちはとってもなかがよかったよね

春は君といっしょにきれいな桃色の花をみにいったし

なつはすずしい部屋で2人で涼んだし

秋は散歩をして赤のじゅうたんをあるいたし

ふゆは雪であそんだよね

毎日君が帰ってくるのをぼくが出迎えて

きみは笑顔でかえってきたなぁ

いつのまにかきみの方が大きくなって

きみはおしゃれもたくさんするようになったよね

とってもかわいかったなぁ

5年まえくらいにはきみは知らない人を連れてきて

ぼくに紹介してくれたけど

しょうじきぼく顔も覚えてないや

どんどん君は机とお友達になって

ぼくにかまってくれなくなっちゃったよね

3年まえにはきみは家を出ていっちゃって

たまに帰ってきて

ぼくとあそんでくれたのに

うまく走れなくってごめんね

いちねんまえにはぼくはもう歩けなくなってきて

あわてて帰ってきてくれたよね

きみのかおをみるとぼくは元気になれるんだ

だからもっとそばにいてほしかったな

きみとであってほんとにぼくの人生

いいことだらけで

きみにであえて

ほんとうにしあわせだよ

そろそろぼく

いかなくっちゃ

きみにもっと

なでてもらいたかったな

きみともっと

はしりたかったな

いままで

しあわせをわけてくれて

ありがとう

ぼくのあいしたひと

さようなら

〈ぼく〉fin