手で口を押さえられ、息が出来ない。 苦しい。 苦しい………! でも、ぶんちゃんに触れてもらうだけで嬉しい自分もいるの…… 「別れたいって言ったら離してやるよ」 「………」 あまりに無抵抗なあたしを見て、ぶんちゃんがその手を緩めた。 それでも。 ───それでもあたしは… 「…別れたくな…」 ────ドガッ!!! ……ビクッ…。 ぶんちゃんが大きく壁を蹴った。 「…ぶんちゃん…」 「──…言うな… それ以上言うな……っ」