DEAR 1st 〜 SEASON〜





──二週間後…。




ぶんちゃんから別れようと言われても、あたしはなかなかその現実を受け止められなかった。



ずっとずっとケータイを見つめる日々が続いた。


当然ディスプレイに変化なんか何もない。





『別れたくない』




『話がしたい』




『連絡下さい』





そうメールを入れているのに全て無視……。




徐々に不安は高まり、

もう既に極限の状態まで来ていた。





「…………」




ケータイにぶら下がるペアストラップが悲しく揺れる。



これをつける時、まさかこんな事になるなんて思わなかった。




ずっと…



ずっと一緒にいられると思っていた。




思っていたのに……





「────…」






終わりなの?



本当に終わりなの?





これだけ無視されているんだ。



答えはもうあからさまに突きつけられている。






だったら──…




だったらもう、





最後にしよう。





一枚ルーズリーフを取り出し、最初で最後の手紙を綴り始めた─…。