それぞれのケータイにミッキーとミニーがぶら下がる。
本当に…?
嬉しくて嬉しくて何度もストラップを見つめた。
自分の目で見て、改めて
“お揃い”に感激する。
「──…あ、パレード始まってる」
「えっウソ!?」
「行こう」
ぶんちゃんがあたしの手を取り、ショップの外へと出る。
──…とそこには…。
「……わぁ…っ」
夜を彩る煌びやかな光の結晶。
軽快な音楽に乗せて、キラキラと光輝くキャラクター達。
昼間とは違った夢の国にまた魅せられる。
「…あ、彩あれミッキーじゃない?」
「ほんとだ!!」
こちらを向いて手を振るミッキーとミニー。
可愛いなぁ…
────ドォン……。
「綺麗──…」
そっと手を絡め、
空に打ち上がる花火を見つめた。
ずっと……
ずっとこの時間が続けば
いいのに──…。
そんな叶わない願いを花火に乗せた………。



