────ゴトン。
「もう!?!?もう落ちる?!?!」
「いやまだじゃない?
ってか彩、目ー開けたら?」
楽しそうに笑うぶんちゃんの声に恐る恐る目を開ける──…。
「きゃー!!!!!!!
ぶんちゃんの嘘付き!!
もう落ちるじゃん!!」
スプラッシュマウンテンのマシンの中で、まだ落ちてもいないのに大絶叫。
あのフワッとして落ちる瞬間が大嫌いだ。
下は底無しの海。
…に見えて仕方ない。
────ガタン。
一瞬止まる時間。
──…そして………
「きゃぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!」
─………ヒュー……!!!!!
さっきより更に大きなあたしの大絶叫と共に落下していった。
「あっはは。
これ彩叫び過ぎだろ」
「だってぇ……」
出来上がった写真には、
大口を開けて叫んでいるあたしの姿。
いやぁぁ…
見たくもない。
「記念記念♪」
ぶんちゃんは笑って写真を購入してしまった。
──…それから後は沢山の乗り物を制覇した。
待ち時間も話しまくって、色んな食べ物も買った。
ポップコーンやアイス、ハンバーガーやチュロス──…。
違う味を買って、
二人で食べ比べをして。
どっちが美味しいか言い争いして。
最高に──…
最高に楽しかった……。



