海に入って水しぶきを浴びて、


バーベキューしてワイワイ盛り上がって、


ビーチバレーしてスイカ割って──…



本当に本当に楽しかった。



1日はあっという間に過ぎ、夕焼けが海を染める。





「先輩!

今までお疲れ様でしたっ!」




パチパチという拍手と共に、大きな花束を受け取るぶんちゃん──…。





「ありがとう。」




部員みんなに囲まれて、

ぶんちゃんは照れたように笑った。




もう──…


ぶんちゃんとの部活も最後なんだ……。




一気に寂しくなる。




ぶんちゃんと過ごす部活の時間が一番楽しみだったのに……



心から引退を祝えないあたしはおかしいかな…?



時間は逆らえない。



だから無駄な反抗したくなる。



引退してほしくないって──…。






夜の闇と同化する海に、

花火の光が反射した。




打ち上げ花火をみんなと見ていた時──…。




あれ──……?




いつの間にかぶんちゃんがいなくなっている事に気がついた。




どこいったんだろう…。