地球には、奇跡だらけだとあたしは思う。
たとえば地球があること自体が奇跡だし、
生を受けている者全てが奇跡の塊だと思う。
そこに自分が存在して、
愛する人を見つけることも、相当奇跡だとあたしは思う。
生まれたままの姿で、
ぶんちゃんの温もりを感じた。
──…涙が
溢れて止まらなかった。
──さっきまで
『死んでやろうか』
と思っていたのに、
──今は
『死んでたまるか』
と思っている自分がいる。
「──…彩…?」
「……ん…?」
「約束して…?」
「……何を…?」
「今度──…
自分を傷つけるような事したら……
俺も同じ事するからな…?」
「─────…っ」
返事をする間もなく、
唇を奪われた。
“約束するよ。”
そう言って約束したね。
あたしが自分を傷つけたらぶんちゃんも傷つける事になる。
だからもう絶対──…
絶対しないって………。
破る事が出来ない約束を──…。



