DEAR 1st 〜 SEASON〜




「………彩………」




「…………っ



……好き………


……好きだよ……」





目を閉じたまま、嗚咽混じりに伝える。


今言わなきゃ、絶対に後悔する。


今だからこそ、“今”を伝えないといけない気がする。



───…そう思ったから。





「……彩……


目、開けて──…?」




ぶんちゃんの声がいつも以上に優しい。




「……」




──…無理だ。


涙が邪魔して目が開かない。



────…その時。





「……キスするよ?」



そう言われ、勢いで思わずパッと目が開いた。




「───…あ…」




「引っかかった。」




くすくすと笑うぶんちゃんが意地悪に見える。





「──…でも、



やっと彩のこと見れた。」





───キュン……


甘くて痛い心の叫び。


目の前にいる人が愛しくて愛しくてたまらないなんて、恋は病気だ。






「───…ぶんちゃん…」




「…彩、好きだよ…」






今この瞬間を、


奇跡だと思った。