「よしっ♪決まりやな♪
じゃあ部活始めよや♪」
朝岡さんの一言で、
みんなそれぞれ着替えの為に更衣室へと向かう。
ふふっ♪
クリスマス、楽しみだなぁー…♪
バイト決めて良かったなー♪
ウキウキ、ワクワクしながら当日の甘いデート日和が勝手に脳内で回る。
………とそこで……。
「あっ、そーだっ!」
あたしはある事を思い付いて、着替えているキョーコに近づいた。
「キョーコ!」
「んっ?何?彩?」
キョーコは、いつにも増して目がキラキラしている。
──…きっと、
さっきマサシにデートのOK貰ったに違いない。
「…あのさ?
良かったら一緒にクリスマスプレゼント買いに行かない…?」
あたしがそう言うや否や、
キョーコはパァッと顔を輝かせた。
「行く行く!
一緒に買いに行こう!!」
「良かったぁ♪
あたし一人じゃ不安でさ…」
「分かるよ~!!
あたしもだもん…」
──…と、二人でキャアキャア盛り上がっている所に…
「なになにっ?
それあたしも混ぜて♪」
パッと振り向くと、
チカさんが首を傾げて立っていた。
「あっ、一緒にクリスマスプレゼント買いに行こうかって話してたんです♪
チカさんも朝岡さんにプレゼント、どうですか?」
あたしが誘いをかけると、
チカさんにも笑顔が伝染した。
「行く行くー♪
あたしもご一緒していいの?」
「もっちろんですよ♪」
──…それから。
更に三人は大盛り上がり。
いつ買いに行くか、
何にしようか、
相手は何が喜ぶか─…。
話す話題は正にクリスマス一色で。
目に映るもの、
頭に馳せるもの、
全てが色づいていたのに……。
───……まさかこれが
“崩壊”
への入り口になるとはね───…。



