……分かってるよ…。
そんなの分かってる。
覚悟したんだもん。
好きなだけで。
思ってるだけでいい。
そばにいられるだけでいいって──…。
二人の仲を壊そうなんて思ってない。
…思ってないけど、
その先には未来なんかないことくらい分かってるんだよ。
だからどうしようもなくて。
身動きなんか出来なくて。
好きって気持ちにただすがるしかなくて。
……だけど、
結果的には朝岡さんが言ってる事が正しい。
あたしが傷つくの目に見えてる──…。
やめてよ。
否定しないで。
朝岡さんには分からないくせに─…。
「朝岡さんには分からないよ─…。」
「──…え?」
「思ってるだけでいいの!
それだけで幸せなの!!
朝岡さんには分からないよ!!!」
あまりにも乱暴な言葉を吐き捨て、走り出した。
この頃かな……?
あたしが全速力でムキになっていったのは──…。
止められなかったの。
──…どうしても。



