DEAR 1st 〜 SEASON〜



「……あれは…

ぶんと彼女ちゃうんか?」




「……」




朝岡さんの言葉に、
ただ頷く事しか出来なくて。



突然の出来事に、
うまく反応出来ない。




朝岡さん…


今、確かに“彼女”って口にしたよね?




やっぱり……


彼女に間違いないんだね…。




そんな事信じたくなかったよ…


もう二人の姿見たくもないよ…





目の水分が増えていく。


その姿に見かねた朝岡さんが、気まずそうに口を開いた。





「彩………。


あんな、こんな事言うたらあかんけどさ……




───ぶんはやめとき。」





キッパリ言われた言葉に驚き顔を上げる。





「───…どして……?」





「彩が傷つくの目に見えてるやろ……」





朝岡さんは伏し目がちにそう言って。




今にも消え失せそうな声を喉から絞り出した。