DEAR 1st 〜 SEASON〜


「謝れ言うてんの聞こえへんのかぁ?!?!」



「───きゃっ…!」



次の瞬間、
すごい力で胸元を引っ張られた。




閉じる瞼の最後のフィルムには、男の手。





「────ゃっ…!」





───殴られる…!!!





亮にされた事が、
まるでリアルに今起こっているかのような錯覚に陥る。




助けて───…!






────バシッ!!





────…………




………………





凄まじい、肉がぶつかる音が耳に聞こえた。





「…………?」





あれ………?


でも……


痛くない…?


何で……?




あたしはそっと。


恐る恐る、ゆっくり目を開けた。