ぶんちゃんが去っていく景色を見つめながら。 耳に光るピアスにそっと触れた。 ───…二人の仲を邪魔したりなんかしない。 あたしは彼女という立場でもないし、その位置にどうやら登りは出来ないだろう。 だから秘める思いはただ一つ。 “───好き……。” この感情を押し殺しながらでも…… そばにいていいですか? 思っているだけでいい。 他には何も望まない。 きっと手には出来ない恋になる。 ずっと報われはしないだろう。 それでもいいと。 ただ純粋にそう思っていた……。