あの子の成績表

大輔くんのお母さんは大輔くんがいなくなってしまったことで病気になったのかもしれない。
見た目が綺麗だからといって、内面まで変わりがないとは限りません。
大輔くんのお母さんは中身はこわれてしまっていたのです。


「あるわよ。ちょっと待っててね」
大輔くんのお母さんは「食べててね」と言いおいてキッチンを出ていきました。
「あの人、どう思う?」

小声て聞くと正樹はしかめっ面をして左右に首を振りました。
「普通じゃないと思う。でも、子供がいなくなってるから仕方ないのかも」
そう言ってご飯に箸を近づけました。

「食べるの?」
「いや。食べたように装っておくんだ」
正樹は箸でご飯をかき混ぜてそれっぽく見せていました。

私はホッと胸をなでおろし、それから部屋の中を見回しました。
キッチンにも大輔くんの写真が沢山飾られています。
ここには大輔くんが産まれた時の、赤ん坊んの写真が多いみたいです。