あの子の成績表

驚いて足を止めてしまったとき、バンッと大きな音がして続いて足音が聞こえてきました。
光を背にしてこちらへ向かってくる人の手にはなにか四角いものが持たれています。
「正樹?」

光のせいで顔は見えないけれど、あれだけ毎日顔を突き合わせていた相手なので、すぐに正樹だと気が付きました。
さっきのバンッという音は、車のドアの開閉音で、光は車のヘッドライトだったのです。

「少し遠ざかって!」
正樹に言われて私はすぐに穂波を連れて後方へと走ります。
正樹が持っているアレがなんなのか、すぐにわかりました。

正樹はついに完成させていたのです。
本物の爆弾を。
「おい、お前ら!!」
その時です。

私達の右手から3人の男たちがやってきました。
私と穂波を捕まえに来た人たちです。
私は穂波の体を抱き寄せてその場にしゃがみこみました。

大きな衝撃に備えてフェンスから目をそむけ、両耳を塞ぎます。
もちろん、穂波にもそう言いました。
そして男たちが私に手を伸ばした瞬間でした。