あの子の成績表

穂波が星空に両手を伸ばして喜びます。
穂波からすれば一ヶ月以上恋い焦がれてきた景色でした。
だけど、まだ油断はできません。

ここはやつらをアジトの中です。
私がさっきロープをくくりつけたフェンスは、敷地内を覆うように立てられているため、どこに出口があるかもわからない状態です。
「歩ける?」

「うん」
外へ出たことで少し元気が戻ってきたようで、穂波は強い足取りで歩きはじめました。
まずはフェンスをよじのぼることができないか確認してみましたが、それはとても背が高く、更にてっぺんにはギザギザの有刺鉄線が貼られていることに気が付きました。

あれに触れたら手はズタズタに傷ついてしまいます。
他に出口がないかと探しているとき、党のような建物からこちらへ向けて光が当たったのを見ました。
とたんに大きなサイレンが鳴り響きます。

その大きさに両耳を塞いでうずくまってしまったほどです。
「脱走者確認、脱走者確認」