あの子の成績表

「外……だぁ……」
思わず全身の力が抜けてしまいそうになったので、引き締めました。
最後の力を振り絞り、体を外へと持ち上げます。
草木の臭いがしました。

真夜中に泣いている犬の声も聞こえました。
それらは地下にいたときには絶対に味わえないものです。

私はグズグズと涙が出てくるのを我慢しながら穴の下を確認しました。
そこには穂波が待っています。
私はロープの先端を近くにあったフェンスにくくりつけました。

そしてもう片方を穴に投げ込みます。
ロープはスルスルと落ちていき、すぐに穂波のところに届きました。
穂波はそれを自分の腰に巻き付けて合図してきます。
「行くよ」

私は思いっきりロープを引っ張りました。
驚くほど簡単に穂波の体が上がってきます。
たった3日間でも相当な重さと量の石や土を運び出していたので、それが効いていたのかもしれません。

それに、穂波のやせ細った体のせいだったのかもしれません。
とにかくそれらのおかげで私達はふたりで地下から脱出することができたのです。
「やった、外だよ外!」