あの子の成績表

そこから自分の体を持ち上げるのは大変な作業で、下から穂波がお尻を押してくれました。
だから私は穴の側面に両足をかけることができたんです。
穂波がいなければそこまでのことはできていなかったと思います。

それから先は時間と体力との勝負です。
上へ上へ、ただひたすら登ります。
丸く見える空だけを見て。

穴がどれくらいの深さになるのかは考えないようにしました。
空はとても小さく見えたからです。
「ふぅ……ふぅ……」
しばらく進むとさすがに疲れてきて、一度止まって呼吸を整えました。

もちろん、手足で両壁に突っ張るようにした状態のままです。
これを離してしまえば、真っ逆さまです。
そしてまた私は上を目指しました。

柔らかな土のせいで何度も数センチずり落ちたり、岩を掴んだつもりが石だったり、危機は繰り返されます。
だけど見えている空は確実に大きくなっていくんです。

すぐ目の前に迫ってくるような迫力も感じた次の瞬間です。
伸ばした手が外気に触れました。
指先が草を掴みました。