あたしは、なにも言えない。 彼女じゃないし。 でも、見るのは嫌だよ。 パーティーも、最高潮に達した頃、一人の女子が、 久山輝樹にある質問をした。 「ねぇ、輝樹君は好きな子いるの??」 それ、聞いちゃう? いや、気になるけどさぁ…… なんて言うんだろう。 「あぁ、いるよ」 それを聞いたときはもう、 飛び出していた。