戸惑いつつも、栞はそろそろ周りの視線が気になり始めていた。
社内で屈指の人気を誇るハイスペックイケメンと地味な陰キャ女が向かい合って話しているとあれば注目を集めるのは当然だ。
もちろんその大半が好意的なものでない事など、考えずともわかる。
「わ、分かりました…。明日、定時日なので明日でお願いします」
「分かった」
早々に食べ終えていた界斗が席を離れ、すぐに栞も残りの食事を急いでかき込んでその場を後にした。
共通の話題など一つしか無いが、まあこの姿なら何も起きる事はないだろう。
そう意識を持ち直し、早足で廊下を駆け抜け自席へ戻っていった。



