ハロウィンの悪魔





「ようやく会えた」


界斗は感慨深そうに言い、顔を近づけて来た。


「目…カラコンか」
「ーっ!ち、近いです!」


思わず離れようと体を逸らして足を引くが、負けじと界斗も更に寄ってくる。


「葉と比山があまりに言うから仕方なく来たが…2人には感謝しないとな」
「な、何のことで…?」
「忘れたとは言わせない。去年の10月31日って言えば分かるだろ」
「……」


どうやら逃げ場は無いようだ。

確かに今の服装はあの日着ていたドレスだし、緩やかに巻いて軽く結っているのも同じ。


これはもう腹を括るしかない、咄嗟に偽名を名乗ったのは正解だった。どうとでも誤魔化せる。



「…はあ。お久しぶりですね」


栞が観念したと分かれば、界斗は満足そうに口の端を上げた。