「あ、浅井シホです!」
「えっ、しーちゃんどうし…」
動揺する遥香の腕をグッと掴んで「話を合わせてほしい」と必死に目で訴える。
親友の初めて見る姿に唯ならぬものを感じたのか、遥香は分かったとばかりに表情を戻し、小学校からの親友なんだよと笑って言った。
するとやはりと言うべきか、間髪入れずに界斗が身を乗り出した。
「二人で話、いいか」
その場にいる三人全員に聞いたのだろう。
固まる栞を他所に葉は「いいよー」とのんびりと言う。
「はるちゃん、僕らは他のみんなに挨拶行こうか」
「う、うん、そうだね…」
遥香も界斗の様子に驚いたのだろう、ぎこちなく言いながらも葉の手を取る。
「後で絶対説明してよ」
遥香にしては珍しく低い声でそう言い、新郎新婦はその場を去った。



