別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

「わざわざ電車とバスで来るような距離なんだろう? それにタクシーにはチャイルドシートも付いていないから、長距離だと安全も心配だ」

 まるで自分の車にはチャイルドシートが付いているような口ぶりだ。

(それって……瞬さんの車にはお子さんのものが付いてるってこと?)

 それならなおさら乗ることはできない。自分はそこまで無神経ではない。

「本当に、結構ですから」

「せっかく買ってきたんだ。使ってくれないともったいない」

「……買ってきた?」

「君たちと別れたあと、そこで買ってきた。すぐ設置するから少し待ってくれ」

 彼が指さした先、道路の向かい側には佳純もよく利用する子供用品のチェーン店があった。この時間の間に彼はわざわざ新品を購入したということだろうか。信じられない。

「一緒に買ってきたんだが、こういうの好きか?」

 驚きに言葉を失う佳純を尻目に、瞬は手に下げた袋からパトカーのおもちゃを取り出した。グズグズと佳純に抱き着いていた大輝は途端に目を輝かせた。

「パトカー、ぼくの?」

「ああ、君のだ。飲みやすそうな子ども用のジュースも買ってある」