別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

 正直全然大丈夫ではない状況だが、こんなに小さいのに母を守ろうとする息子の優しさに、少しだけ冷静さを取り戻す。

 ともかくこれ以上この場にとどまるわけにはいかない。佳純はしゃがんで大輝を抱き上げようとした。

「……あれ、大輝熱いの?」

 近くで見ると大輝の顔がやけに火照っている。頬が赤いだけではく、目も潤んでいる。慌てておでこを触ると明らかに熱い。

「んー」

 大輝は力なく佳純に手を伸ばしてきた、抱き上げると身体中が熱を持っているのがわかった。

 ぐったり体重を預けてきた大輝に佳純は焦る。普段あまり高い熱を出さない子なのにどうしてしまったのだろう。

「だ、大輝、辛いの?」
 
 大輝は答えず佳純の肩にぐったりと頭を預ける。

(どうしよう病院に、病院に行かなきゃ)

 そう考えた時、そろそろ時刻は正午になろうとしていることに気づく。
 
 土曜日は午後休診になる病院が多い。いつもお世話になっている小児科もそうだ。今から帰っていてはとても間に合わない。休日診療をさがすべきだろうか。

 大輝をギュッと抱きしめながら考えを巡らせていると、瞬が口を開いた。

「ここには車で?」

「い、いえ、バスと電車で……」