アパートに帰りついた佳純はトートバックから紙袋を取り出す。
中には妊娠検査薬が入っていた。恐る恐る開封し説明書を読む。
トイレに入り、説明書に書かれていたとおりに検査しそのまま待つ。
もし、これで陽性だったら――そんなことを考える間もないほどあっけなく結果は突き付けられた。
「……陽性……」
判定の枠にははっきり赤い線が浮き出ていた。
のろのろとトイレから出た佳純はぼんやり立ち尽くす。自分のお腹に命があるかもしれないという事実が重すぎて現実として受け入れられない。
瞬と肌を合わせたのは初めてを捧げたあの一度だけ。その一度で佳純は彼の子を身ごもったことになる。
「私……」
消え入りそうな声が静かな部屋に落ちたそのとき、ベッドの上に投げ出していたスマートフォンが突如大きく震え着信を知らせる。佳純はビクンと肩を揺らし、画面に表示された名前を見てさらに息をのむ。一瞬躊躇したものの、取らずにはいられなかった。
「――はい」
『佳純、俺だ』
「瞬、さん」
『今成田に着いた。ずっと連絡できなくてすまない』
空港と思われるざわめきと共に耳を震わせたのは、愛しい人の声。
中には妊娠検査薬が入っていた。恐る恐る開封し説明書を読む。
トイレに入り、説明書に書かれていたとおりに検査しそのまま待つ。
もし、これで陽性だったら――そんなことを考える間もないほどあっけなく結果は突き付けられた。
「……陽性……」
判定の枠にははっきり赤い線が浮き出ていた。
のろのろとトイレから出た佳純はぼんやり立ち尽くす。自分のお腹に命があるかもしれないという事実が重すぎて現実として受け入れられない。
瞬と肌を合わせたのは初めてを捧げたあの一度だけ。その一度で佳純は彼の子を身ごもったことになる。
「私……」
消え入りそうな声が静かな部屋に落ちたそのとき、ベッドの上に投げ出していたスマートフォンが突如大きく震え着信を知らせる。佳純はビクンと肩を揺らし、画面に表示された名前を見てさらに息をのむ。一瞬躊躇したものの、取らずにはいられなかった。
「――はい」
『佳純、俺だ』
「瞬、さん」
『今成田に着いた。ずっと連絡できなくてすまない』
空港と思われるざわめきと共に耳を震わせたのは、愛しい人の声。



