別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

(お正月にあと少しで帰れると思うってメッセージくれてたけど、まだなんだよね。今月のお墓参りにも来れなかったし)

 佳純は重い気持ちで店の壁にかかったカレンダーに目をやった。瞬の元上司の月命日は三日前だ。しかし彼が店に来てもどんな顔をしていいかわからなかっただろう。

 カレンダーの数字を追っていた佳純はあることに気づいた。

(あれ、そういえば、今月まだ生理きてない?)

 たしか周期的に年末か年始に来るはずで、仕事の無い年始にきてくれるといいなと思っていたはずだった。

「え……」

 何気なく浮かんだ思考に思わず息を吸うのも忘れた。すぐに心臓が嫌な音を立て始める。ある可能性に気づいたからだ。

 手に持っていたじょうろが急に冷たく感じて佳純は身震いした。

(……落ち着こう。年末年始精神的にすごく不安定だったから、それで遅れているだけかもしれない)

 必死に自分に言い聞かせるが、なかなか動揺は収まらなかった。

 そのあとも何とか仕事をこなし、夕方に店を出た佳純の足は自宅近くのドラックストアに向かっていた。

(とにかく、はっきりさせなくちゃ……)

 これ以上不安になりたくない。その一心だった。