別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

 いきなり耳に入ってきた言葉に佳純はガックリと肩を落とす。電話をかけてきたのは叔父だった。

(諦めてくれたと思っていたのにこうして連絡をとってくるなんて、本当に今叔父さんはお金に困っているの? でも、ちゃんとした企業で働いてるはずだよね)

「前にも言ったけど、あのお金はおばあちゃんのためだったからもう振り込むつもりはないから」

 佳純がはっきり拒否すると叔父の声に怒気が混じった。

『ばあさんを引き取ってやった恩を忘れたのか』

「……それは、感謝してる」

 父を亡くしたとき佳純は高校卒業前で祖母と暮らしていく術などなかった。祖母も佳純の負担になりたくないと自ら叔父の家に行った。

『そうだろう? 本当は年寄りなんてめんどくさかったのに引き取ってやったんだ。兄貴が無責任に死んじまうから。だいだい花屋になんてなったのが運の尽きだったんだよ』

「叔父さん……」

 叔父の口から次々と心無い言葉が出てきて、佳純は怒りより深い悲しみにさらされる。

――あの子たちの父親が厳しい人でね。私も当時怖くて逆らえなかったからそれがいけなかったのかもしれないわね。