別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

 平均的な体格の男ふたりと対峙しながら鮫島は全く怯むことないどころか、逆に静かに威圧しているように思えた。

「じゃあ関係ないだろ、どっか行けよ!」
 
 噛みつく男たちに彼は淡々と続ける。

「暴走族崩れの半グレってところか。不当な言いがかりで金を要求しているとしたら、君たちがしているのは恐喝、れっきとした犯罪だ。無理やり女性を遊びに誘う行為は強要罪、脅迫罪にも問える」

 彼の的確な指摘に、男たちは目に見えて慌て始めた。

「な、なんだよあんた、弁護士か?」

「弁護士ではないが警視庁で働いているから犯罪には詳しいだ。なんなら、職務質問してもいいが?」

 言いながら彼がスーツのポケットからスッと取り出したのは警察手帳。それを見た男たちは途端に顔色を変えた。

「マジかよ」

 広い背中に隠れるようにしながら佳純は目を瞬かせる。

(え、鮫島さんって警察の人だったの?)

「す、すんません! たまたま通りかかっておねえさんがかわいかったから、ちょっとふざけただけなんです」

「そうそう、もう行きますから」

 彼が警察官だとわかった途端、男たちはコロリと態度を変えた。