別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

「ここなら子ども向けのメニューもいろいろあるようだし、君も好きなものを頼んでくれ。大輝くん、何を食べようか?」

 ファミレスはおろか外食をしたことがないからか、大輝は佳純の隣でキョトンとしていた。
 瞬が和牛ステーキセットを選んだので、佳純も同じものを、大輝にはコロッケや卵焼きが乗ったお子様プレートを注文した。
 
 大輝は大喜びで頬張っていたが三歳児だ。ずっとおとなしくなどできない。お腹がいっぱいになると落ち着かなくなった。

「こら、大輝ちゃんとお座りしてて」

「やーだー」

 ひっくり返って頭を畳に付け始めた大輝を嗜めていると瞬が自分の膝をポンポンと叩いた。

「大輝君、こっちにくるか?」

「うん!」

 元々懐いていたが、先ほどの博物館で瞬をさらに好きになったらしい。大輝は彼の膝の間に素直におさまった。
 瞬があやしたり話し相手をしてくれたので、佳純はゆっくり食事を味わうことができた。

(レストランでこんなにゆったり食べれるなんて、いったいいつぶりだろう……記憶すらない)

 ミディアムレアに焼けた和牛の香ばしさを堪能しながら、佳純は遠い目になった。