別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

「無理に乗らなくてもいいじゃねぇか? 大変なら俺が毎日送り迎えしてやろうか」

 琉生の冗談に笑みで返す。

「家族じゃない人に毎日送迎なんて頼めないよ」

 すると琉生は「そうか」と言って黙ってしまったが、しばらくすると思い切ったように口を開いた。

「だったらさ」

 彼が続きを言おうとしたそのとき、大輝が大きな声を出した。

「ママ、パトカーのひと!」

 指をさしたのは自分たちのアパートの前、共用の入り口の前に瞬が立っていた。

「え、しゅ……鮫島さん? なんで」

 驚く佳純と同じように、瞬はこちらに気付くと目を見開いたように見えた。

「知り合いか?」

 思わず立ち止まった佳純の様子にただならないものを感じたのか、隣で琉生が声を落とす。

「う、うん」

 瞬はゆっくりこちらに近づいてきた。

「佳純、突然すまない。今日は君と話がしたくて」

「あの、電話で話した通りで私からはお話しすることはありません」

 無意識に大輝を後ろに庇いながら佳純は硬い声で応える。

「……なんだよあんた、佳純が嫌がってるじゃねぇか。ストーカーか?」

 前に出て凄んだ琉生。しかし瞬は一歩も引かずに冷たい視線を返した。