別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました

「気にするなって。もう薄暗いし、お前らに会ったら家まで送ることに決めてんだ。ほらカバンとか全部カゴ入れろ」

「ありがとう」

 佳純は苦笑しながらお礼を言い、前カゴに荷物を入れさせてもらってからアパートに向かって歩き出した。

 ありがたいけれど、こうして会うたびに彼に気を使わせるのも申し訳ないと思う。

『琉生ってああ見えて昔からなぜか女の子にもてるんだよね。どこがいいんだろ。ま、言い寄られてもここ何年かは彼女作らなかったみたいだけど』

 柚希は弟のことをそう語っていた、琉生は派手な見た目に反して真面目だし優しい性格をしている。背が高くてがっしりとした体つきをしているので、モテるというのも納得だ。

 彼女ができたら仕事終わりにデートをしたり、いろいろ楽しみたいだろう。少しの時間であれ自分たちに使わせるのは申し訳ない。

「これからのこと考えたら、やっぱり自転車買った方がいいかな」

 すると琉生はうーん、と首を捻る。

「佳純は運動神経いまいちっぽいからな。大丈夫か?」

「ひどいなぁ、でもいまいちなの否定できないのが辛い……」

 たしかに佳純は運動神経に自信はない。自転車もしばらく乗っていないから少し不安ではある。