飴ちゃん食べる?~よろしく焼肉ホスト部♡

「……天野、親からの連絡無視してるんだって?」

 気持ちがムズムズしてきて、単刀直入に聞いてみることにした。

「冬弥たちから聞いたん?」
「うん、そう。あのふたり、天野のこと気になってたよ?」
「別に、栗谷川には関係ないし」
「関係ないって……私は天野のこと、すごく気になるんだから、関係あるの!」

 言ってから気がつく。すごく気になるとか……私は今、天野スミス唯にとんでもないことを言ってしまったかも?

「……はぁ、全部めんどくさい」
「めんどくさがらないで、教えてよ。天野のこと――」
「栗谷川、さっきから声でかい」
「ご、ごめん」

 夢中になって話をしたから、自然と声が大きくなっていき……。我に返って周りを気にすると、食堂にいるほぼ全員がこっちに注目していた。

 はっとして私は縮こまる。

「何? 栗谷川って、もしかして天野さんに惚れてんの?」とか囁く声も聞こえてくる。

 恥ずかしくなってきた。どうしよう――。

「とりあえず、出るぞ!」
「う、うん。ここから早くでたい」

 おみやげの紙袋に持ってきたものを全てまとめて、それを持つ。そしたら天野スミス唯に手を握られた。

「どうして?」
「……こうしたらみんな、俺の行動に注目するだろ?」
「どういうこと?」

 天野スミス唯は、本当は注目を集めたい人なの?

「さっきの、栗谷川の『俺のこと気になる』って発言……みんなの頭から消えるだろ?」

 天野スミス唯は、私のことを考えてこんなに積極的な行動を――?

 天野スミス唯は、さらに強く私の手を握った。

 どうしよう……。
 私は今、手を握られて動揺している。

「行くぞ!」

 天野スミス唯に手を引っ張られ、食堂から出る。

 「おぉー」とか「女の手を引く天野さんもかっこよすぎな」とか……。天野スミス唯を褒めるヤンキーたちの言葉が食堂内に溢れていた。

 天野スミス唯と繋がる手も心臓も。
 すごく熱くて、私の全てがドキドキしてる――。