飴ちゃん食べる?~よろしく焼肉ホスト部♡

 天野スミス唯は豚トロの袋をあけて、網の上にそれを乗せた。しばらくするとトングで肉をつかんで様子をみながら「もう食べれるのか?」と独り言を呟いていた。

「ちょっとまだ赤くて生っぽい、かな?」
「そ、そっか……」

 肉焼くの、慣れてないよね? 焼肉はよくしているっぽいけど……。そっか! いつもは赤髪の早乙女冬弥くんが焼いている感じなのかな? 

 そういえば、他のふたりの姿が今日はみえないな――。

「他のふたりは今日ここに来ないの?」
「あいつらは今日、トップのヤンキーたちが集まる会合にでてる」
「そんなものがあるんだ? 天野は行かないの?」
「行かへん。そういうの、めんどくさい」
「そうなんだ……あ、焦げる」

 急に網から肉のあぶらが落ちたからか、火が燃え上がった。その状態でものんびりしている天野スミス唯からトングを奪い、急いで豚トロを紙皿の上に乗せた。

 ちょうどいい感じに焼けた!

「ご飯、多めに持ってきちゃったんだけど、食べる?」
「……いいのか?」
「うん。実はおかずを忘れた理由がこれで……」

 二段ともご飯のお弁当箱の中身を見せた。天野スミス唯はふふっと笑った。

「じゃあ、もらうわ。食堂のおばさんに塩おにぎり作ってもらおうとした時に校門前に来いって呼ばれたから……ちょうどご飯も食べたかった」
「焼肉はご飯と一緒に食べたい派?」
「あぁ」
「私と一緒だ!」