飴ちゃん食べる?~よろしく焼肉ホスト部♡

 天野スミス唯は校舎の裏、ではなくて校門の方へ向かっていく。

――どこに行くの?

 バレないように少し離れてついて行った。すると校門の前で、他の高校の生徒たちに囲まれた天野スミス唯。今にも喧嘩がはじまりそうな、不穏な空気。あっちは大勢いるのに、天野スミス唯はひとり。

 これはヤバイかも。

 聞こえないけれど、何か言い合いをしている……。天野スミス唯の背後にいたヤンキーが悪い笑みを浮かべ、天野スミス唯を背後からパンチしようとした。すると天野スミス唯はしゃがみ、その攻撃をかわす。

 本当にヤバいよ、これ……。
 誰かを呼びに行く余裕はない感じだし。

――あぁ、なんだか胸がざわざわしだす。

 気がつけば私は、天野スミス唯を助けようと、彼らの元へ向かっていた。