そっと、ぎゅっと抱きしめて


「さて、出発しますよー。」

そう言い、車を出すエレナさん。

伊吹さんは「さつきちゃんって、運転出来たんだね。」と言った。

「元々はペーパードライバーだったんですけど、マネージャー業に向けて運転の練習しました!」
「え?!マジ?!大丈夫?」
「安全運転で行くので大丈夫です!車はいくら傷付けてもいいけど、命だけは大切にしろ、と和総さんから言われてるので!」
「さすが和総。イケメンは言うことが違うなぁ。」

和総?
伊吹さんとエレナさんの会話を聞いて、聞き覚えのある名前に気付く。

わたしは、「和総さんって、もしかして、、、。」と言い掛けると、伊吹さんが「あ、さつきちゃんは和総の彼女です。物件紹介してもらった、俺の友達覚えてますか?」と言った。

「もちろん、覚えてます。和総さんには、とってもお世話になって。」

わたしがそう言うと、エレナさんは「困ってる人がいると、黙ってられない人なんです。それでわたしも助けられたので。」と言った。

すると、エレナさんが突然、「あ、そういえば!伊吹さんからいただいた葡萄ジュース飲みました!めちゃくちゃ美味しかったです!ありがとうございます!」と言い、伊吹さんは「あ、飲んだ?美味しかったなら良かった!」と微笑んでいた。

エレナさんって一見美人で大人しそうに見えるけど、明るくて可愛らしい人だなぁ、と思い、そして和総さんから愛されているんだなぁという事が分かるくらい雰囲気から愛情が伝わってきた。