スノードロップ


「はぁ!?アンタ、私達の話聞いてんの?」




人の話を聞かないのだから、私が律儀に貴女達の話を聞くわけないでしょう。


言ってる内容も意味の分からない戯言に過ぎないし。





「聞いてないわよ?それより、チャイムが鳴ったから通してくれる?」




もう疲れたから帰るのよ、私は。




「はぁ!?勝手に通ればー?」




馬鹿にしてます!といった態度で、彼女達は顔を見合わせて意地悪く口角を上げて。

3人で出入り口を塞いで私をにやにやと見つめる。




「……そう。なら、そうするわね」




ごめんね?


私、こういう嫌がらせの類って慣れてるの。



ふわりと彼女達へ微笑みかけて、無理矢理間を通る。


思った通り、腕を掴んできた。

予想はしていたので、きっちりと掴んでいる女子生徒の手首を関節を痛める程度に捻り上げた。

彼女の表情が苦痛で歪む。


私は笑みを浮かべたまま。

数秒見つめ合う。




「……ッ!?……イッ!!」




痛みにわずかに漏れる彼女の声。

涙目でギロリと睨まれたけれど。


気にも留めず手を離して女子トイレを後にした。



睨んできてたけど、最初に仕掛けてきたのは彼女なんだけどなぁ……。


ちゃんと退いてって、言ったのにね。

最初から避けていたらこんな事しなかったのに。



人の忠告は聞くべきよ。



色々と面倒臭くなった私は、さっさと学校を抜け出した。