スノードロップ


理紗は楽しそうにひらひらと手を振ってから私の隣に立つ。




学校を出るまで、もう誰にも会うことは無かった。







翌日。


学校へ行くと、非常に残念な事に生徒会副会長に任命されていた。

ちなみに他の生徒会役員は昨日会った色物集団達である。


……非常に残念である。



教室へと行けば天里君が既に登校していて、私に気がついて元気良く手を振ってくる。

それを無視して自分の席に座るけれど。

昨日、理紗が言っていたように私の席は天里君の隣。


………席替えしないかな?


無視を続けているというのに、にこにこ話し掛け続けてくる天里君。

……女子生徒の視線が怖い。

正直、この視線だけで帰りたくなるわよね。




「礼奈、無視し過ぎ!」




パシッと遠慮無く頭を叩かれる。

理紗が登校して来たらしい。

それは良いのだけど、突然頭を叩いてくるのは辞めて欲しい。

地味に頭が痛い。




「おはよう、理紗。……痛いわ?」




「おはよん♪無視したら結っちが可哀想でしょ?」




いや、叩かれた私の方が可哀想よ。


それから、会うの2回目の人にあだ名付けるの辞めなさい?

天里君が驚いているじゃない。


そりゃ、理紗にはそれが普通だけどね。

理紗の普通が通用する人は、限られているのだから見極めなさいよ。




「珍しく、優しいのね?」




貴女が他の人を気遣うなんてと、くすくす肩を揺らす。

理紗はあの色物集団気に入ってたしね。




「結っちもおはよ〜」





だからこの呼び方……。




「あ…うん……おはよ〜…紅矢さん」




ほら、戸惑ってるじゃない。




「理紗で良いよ。……結っちはこれから授業?」