スノードロップ


どんな人物かも分からないじゃない。

……何……顔なの?

確かに私は不細工ではないわよ。

人より整った顔立ちなのは自覚してるけど。


それにしたって上から目線で偉そうで、全然タイプじゃ無いわよ。

黒髪さんは人工物なの?って、レベルで整った顔立ちだけど、嫌なものは嫌よ。

そういう事を言うなら、私以外の女子生徒にしなさいよ。

多分、二つ返事てOKしてくれるわよ。




「嫌です。デメリットしか無いじゃないですか」




スパッと断ると、「え!?そこ!?」と理紗が何なら大声を上げたけれど無視。

取り敢えずは理紗がいつも通りの調子に、戻って来たので良しとしよう。




「なら、副会長になれ」




……え?なんで?

なんで、もっと面倒臭い事になってるの?

黒髪さんの思考回路が理解出来ない……。

寧ろどうして副会長ならイケると思ったのか。

……え?何この人。

……宇宙人?




「嫌です。そもそも副会長って、生徒会長だけが任命出来るんですよね?」




「ああ。だからならないか?」




いえ、意味が分かりません。

どなたか通訳をお願い致します。

日本語のはずなのに全く意味が分かりません。

今日、生徒会役員選挙を行ったのだから、今は生徒会役員は居ないでしょう。

確か明日貼り出されると真島先生が言っていたわ。

眼の前の男は絶対に自分が生徒会長になっている自信でもあるのだろうか。

………もしかして、自意識過剰?




「絶対に生徒会長になっている自信でもあるのですか?」




……もう、本当に帰りたい。




「俺が生徒会長ならやるのか、副会長?」