「城谷さん」 「ひゃっ」 美川くんが急に声をかけてくるものだから、 思わずすっとんきょうな声を上げてしまった。 「な、何…?」 「二年四組の遠藤めいさんと、 二年二組の小林はるかさん」 美川くんは、 左隣と左斜め前の子を順に指で示しながら、 二人の名前を教えてくれた。