コリウスの花束を、キミに

話を聴き終えた奈央は私から身体を離すと、
両手で頭を抱え、その場をグルグル回り始めた。

「え、何その動き」

どこかの民族の踊りみたいで面白い。

「いやぁ、参ったなぁって。
ほらわたしってよく恋愛相談されてるじゃん?
それで数多のカップルを成立させてきたわけで、
幼馴染の真澄の恋も叶えてあげたいけど、
流石に今回は……」

奈央は申し訳ないとでも言うように言葉を
詰まらせた。