すっごく綺麗な男の人だな…… 「……聞こえてる?」 気付けば、その整った顔がすぐそばにあった。 彼は私に向かって手をヒラヒラとさせている。 「えっ?あっ、ごめんなさい!!」 思わず、見惚れてしまっていた。 「ふふっ、別に謝らなくていいよ。 俺も今日寝坊しちゃってね…… 遅刻したんだ。 俺たち、仲間だね」 彼は 口元を手で覆って柔らかな表情で笑った。 そんな彼を見て、 私は自分の心臓が強く脈打つのを感じた。 顔も高熱を出したときみたいに熱い。