朝喜くんを見ると、眉を下げて、困った顔で私を見ていた。
「泣かないで。俺菜花に泣かれると、マジで困る。」
「ご、ごめっ。ごめん、ね。」
早く、泣き止まないと。今度こそ、嫌われちゃう。
「私、また朝喜くんに会えて、話せて、嬉しい。」
どうしても、伝えたい。
「私、今でもずっとずっと、朝喜くんのことが好きだよ。忘れるなんて無理だった。もっと、好きになっちゃった。」
病室に沈黙が流れる。
しばらく経った頃、ぽつりと、蚊の鳴くような声で、こぼした。
「俺は、年を越せるかわからない。菜花を幸せにすることができない。そんな奴が、菜花の隣にいる資格はない。」
