「朝喜の体は急変して、一気に、悪くなった。 外出も禁止されて、一人で歩くことだってできなくなった。 でも、昨日、イルミネーションだけは、見に行くんだって、駄々こねて。 最後のわがままだから、聞いてくれ、てっ!」 私はもう、何も言えなかった。 そんな、最後の、なんて言わないで。 私の耳は聞きたくない、聞きたくないと拒絶する。 それでも、耳はちゃんと言葉を拾ってきてしまう。