（仮）煙草よりもあなたが好き

ガラガラ…
教室のドアを開けると、さっきまで賑やかだったクラスがシーンとした。

自分の机があるとこに行こうと足を動かした時
「あっれ〜？まだ生きてたんだ！ウケるんですけど〜」
その一言で、女子数名がその子を囲うように集まってきた。
「うわ〜よく来れるよね。私だったら恥ずかしすぎて死んじゃうかも〜」
「あはは！それな〜、てか自殺しようとしたって聞いたけど…ピンピンしてるね！今日はなにしようかな〜」

私の前でそう言いながらケタケタ笑っているのは、歌恋（かれん）とその取り巻きたちだ。

「生きてちゃ悪いの？…毎日毎日嫌味を言いにきてくださりありがとうございますー。」
そう言い返すと歌恋は顔を赤くさせて何か言い返そうとしたが…

「はーい、皆席に座ってくださーい。ホームルームを始めるよー」
担任の橋本が声をかけると、歌恋たちはなにも無かったかのように席に着いた。