「…煙草ですか。私のでよければ、一本どうぞ」
美男はそう言いながら私に一本の煙草を差し出した。
なんで持ってるの〜!絶対吸わなそうな顔してるのに…美男め‼︎
仕方ない…もらうフリをしてここから逃げよう
「ありが…ごめんなさい!!!!」
私に近寄ってきた美男を思いっきり押し、襖を開け猛ダッシュした。
「ーーーーー!」
後ろから美男がなんか言っているけど、そんなことはどうでもいい!
私は無我夢中で廊下を走っていた…が
ドン…!
「あば…!」
突然目の前に男が現れ、ぶつかってしまった。
「ごめん…って、京香⁉︎」
「え?なんで私の名前…」
鼻を押さえながら言うと、後ろから美男が慌てたように私たちのとこに来た。
