The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

「え…本当にハバナさんなのか…?」

「言わないでぇぇ…」

「…ルナニアって、結構面食いなんだな…」

感想がそれかよ。

悪かったな。面食いで。

そりゃどうせやるなら、可愛くてナイスバディな女の子とやった方が誰だって楽しいだろうが。

「でも…確かに、ハバナさんはハードル高いかも…」

「美人だからな」

彼女のことが好きな人、彼女に憧れている人は腐るほどいる。

アシベルだってその一人。

まぁこいつの場合、恋愛対象と言うよりは、ただ憧れてるだけなんだろうけど。

「しかも、性格も結構さっぱりしてるもの」

と、ミューリア。

ミューリアはクラスの女子の中では一番の人気者。気さくで、誰とでも仲良くている。

ハバナと話すこともよくあるようである。

とはいえ…ハバナの方は、かなりつっけんどんだが。

スパイの癖にあの女、社交的とはとても言えない。むしろ孤高の存在を貫いている。

高嶺の花、って奴だな。そんな女に恋をするなんて、我ながら無謀が過ぎる。

まぁ、個人的にはそういう高飛車な女、組み伏せて手篭めにするのは大好きなのだが…。

俺の趣味はさておき。

「そんなに悶々するくらいなら、当たって砕けたら?いっそすっきりするわよ」

「無理ですよ…」

「いっそ私からハバナに言いましょうか?ルナニアがあなたを好きみたいよって」

「それは嫌です…」

「だよなぁ…。どうせなら自分から言いたいよな」

ミューリアから伝えてもらったって駄目に決まってる。

「そもそも彼女、俺のこと全然知らないと思うんですよ。顔も名前も」

「…確かに」

「同じクラスになったばっかりだもんね」

ほぼ初対面の男に告白されても、そもそもお前誰?となるのは明白。

OKされる訳がない。

砕けるのが分かっていて突っ込む趣味はないぞ。

「ってか、ルナニアは一目惚れな訳?」

「だって可愛いし…。俺、ああいう気品のある人好きなんですよ」

「競争率高い人が好きなんだな、ルナニアは」

目が肥えてるからね。ハーレムの会員があんなにいれば。

それに、品のある女性が好きなのは本音である。

女とやるのは好きだが、ビッチは大嫌いだ。ああいう人種は抱いたところで何の楽しみもない。

「まずは、彼女に俺のことを知ってもらいたい…」

「…めちゃくちゃ純情だな、ルナニア…」

「ハバナさんは皆のハバナさんだ!と言いたいところだけど…。これを見てると、なんか応援してあげたくなるね」

そうだろうそうだろう。お前達がお節介を焼いてくれることを期待してるんだ。俺は。

そしてその一言を、ミューリアが言った。

「仕方ないわね。あんたか本気なら…私も協力するわよ」

よし、来た。さすが世話焼き女。

「よし!じゃあ僕達も一肌脱ごうか!」

「仕方ねぇな。上手く行ったら焼き肉くらい奢れよ?ルナニア」

「皆さん…」

じーん、と涙を滲ませてみせる。友情って素晴らしい。

そして、全てが自分の思い通りに進んでいることに、内心にやりとほくそ笑むのだった。