俺の予想通り。
お節介を焼いてきたのは、エルスキーであった。
「なぁ、ルナニア…。お前、最近なんかおかしくね?」
「…」
とある日の、放課後。
エルスキーがそう声をかけてきたとき、俺は内心ほくそ笑んでいた。
素晴らしい。思い通りのお人好し。
「…おかしいですかね?」
「明らかに変だ」
「変かぁ…」
そりゃ変だろう。わざとだもん。
アホのアシベルでさえ気づくくらいには、大袈裟に演技したつもりだ。
「分かった。歯医者の治療が嫌なんでしょ。きゅいんきゅいんされるんでしょ」
案の定、アシベルはそんな的外れなことを言う。
「あんたじゃないんだから、そんなに単純じゃないわよ」
そのアシベルの頭をぺしっ、とはたくミューリア。お前まで首突っ込んでくる必要はないんだけど。
まぁ別にいても良い。どうせいつかはばれるし。
「何かあったのか?悩み事でも?」
「…悩みって言うか…まぁ、悩んでるんですけど…」
俺の悩みは色々ある。『シュレディンガーの猫』のこと、ルルシーとの恋路のこと、帝国騎士団のこと、それから何より大事なのは、ルルシーとの恋路のことだ。
はぁ。ルルシー元気かなぁ。会いたい。
するとミューリアは、おどけたようにこう言った。
「何に悩んでるの?あんた、そんな悩むようなキャラだったかしら」
ぶっ殺すぞ糞女。
「俺だって悩むことくらいありますよぅ」
「だから、何に悩んでるの?言ってみなさいよ。出来る限り力になるから」
「そうそう。溜め込んでたら身体に良くないよ!」
「何だ?進路のこととか?」
「…うーん…」
俺は思い悩んでいる、振りをする。
もうちょっと引っ張るか。
「…内緒にしてくれます?」
「誰にも喋んないよ」
「あと、笑わないでくださいね?」
「誰が笑うんだよ」
「アシベルとか、いかにも笑いそう…」
「全くだわ、アシベル。あんた、笑ったらそこの窓から落とすわよ」
「ひぇっ」
ここは二階。落ちたら足の骨くらいは確実に持っていかれるだろうな。
「それで?何だよ」
「…実は、俺」
顔を赤らめ、俯き、両手で顔を覆いながら、俺は声を震わせた。
「…恋患い、してるんです」
自分で言っときながら、馬鹿なんじゃねぇの、と思った。
お節介を焼いてきたのは、エルスキーであった。
「なぁ、ルナニア…。お前、最近なんかおかしくね?」
「…」
とある日の、放課後。
エルスキーがそう声をかけてきたとき、俺は内心ほくそ笑んでいた。
素晴らしい。思い通りのお人好し。
「…おかしいですかね?」
「明らかに変だ」
「変かぁ…」
そりゃ変だろう。わざとだもん。
アホのアシベルでさえ気づくくらいには、大袈裟に演技したつもりだ。
「分かった。歯医者の治療が嫌なんでしょ。きゅいんきゅいんされるんでしょ」
案の定、アシベルはそんな的外れなことを言う。
「あんたじゃないんだから、そんなに単純じゃないわよ」
そのアシベルの頭をぺしっ、とはたくミューリア。お前まで首突っ込んでくる必要はないんだけど。
まぁ別にいても良い。どうせいつかはばれるし。
「何かあったのか?悩み事でも?」
「…悩みって言うか…まぁ、悩んでるんですけど…」
俺の悩みは色々ある。『シュレディンガーの猫』のこと、ルルシーとの恋路のこと、帝国騎士団のこと、それから何より大事なのは、ルルシーとの恋路のことだ。
はぁ。ルルシー元気かなぁ。会いたい。
するとミューリアは、おどけたようにこう言った。
「何に悩んでるの?あんた、そんな悩むようなキャラだったかしら」
ぶっ殺すぞ糞女。
「俺だって悩むことくらいありますよぅ」
「だから、何に悩んでるの?言ってみなさいよ。出来る限り力になるから」
「そうそう。溜め込んでたら身体に良くないよ!」
「何だ?進路のこととか?」
「…うーん…」
俺は思い悩んでいる、振りをする。
もうちょっと引っ張るか。
「…内緒にしてくれます?」
「誰にも喋んないよ」
「あと、笑わないでくださいね?」
「誰が笑うんだよ」
「アシベルとか、いかにも笑いそう…」
「全くだわ、アシベル。あんた、笑ったらそこの窓から落とすわよ」
「ひぇっ」
ここは二階。落ちたら足の骨くらいは確実に持っていかれるだろうな。
「それで?何だよ」
「…実は、俺」
顔を赤らめ、俯き、両手で顔を覆いながら、俺は声を震わせた。
「…恋患い、してるんです」
自分で言っときながら、馬鹿なんじゃねぇの、と思った。


