これは、一体どうしたことか。
フューニャは朝食の目玉焼きを作りながら、何度かよそを向いては、けふっ、けふっ、と咳をしていた。
フューニャの顔は赤く、心なしかいつもより呼吸も荒かった。
…。
「…大丈夫か?」
「…何がです?」
「…いや…風邪か?」
どう見ても…風邪の症状だが。
しかし。
「風邪なんて引きません。ルヴィアさんじゃないんだから」
「…」
「隙あらばお腹を出して寝てるルヴィアさんと一緒にしないでください」
「…うん…」
フューニャは、いかにも自分は元気です、みたいな顔でキリッ、としていたが。
キリッとした後に、また後ろを向いてけふっ、と咳をした。
…絶対風邪だ。
「風邪だろ、フューニャ。熱は?」
そっとフューニャの額に手を当てる。
予想通り、やっぱり熱かった。
「ほら。熱あるぞ」
「ありません」
頑なに認めようとしないフューニャである。
数値で見せないと納得しないようだな。
ならば見せてやるとしよう。
俺は体温計を持ってきて、フューニャに渡した。
「そんなもの、私は使いません」
「熱がないって言うなら、これではっきりさせようじゃないか。測ってみて、熱がなかったら納得するよ」
「…」
フューニャは不満げに俺を睨んで、そして体温計を引ったくった。
受けて立つ、といったところだ。
だが、今回ばかりは…フューニャに負ける気がしなかった。
体温計は正直だった。
「…ほら、見てみろ」
「…む…」
体温計に表示された数値は、フューニャに熱があることを如実に語っていた。
「俺の勝ちだな」
「…」
フューニャは憎らしげに口を尖らせていた。
その顔も凄く可愛いけれど、残念ながら今回は見逃してやらない。
「今日は家事はしなくて良いから。休んでろ」
「…このくらい平気です」
「駄目。ほら、薬飲んで。苦いからやだ、はなしだぞ?」
「…」
フューニャは風邪薬の類が苦手で、体調を崩しても薬を飲みたがらない。
箱庭帝国には、市販薬なんてなかったそうで。
風邪を引いても薬などは飲まず、自然治癒に任せるのが普通だったとかで、フューニャは今でも、薬を飲むことに慣れていないようだ。
でも今回は、ちゃんと飲んでもらう。
フューニャは朝食の目玉焼きを作りながら、何度かよそを向いては、けふっ、けふっ、と咳をしていた。
フューニャの顔は赤く、心なしかいつもより呼吸も荒かった。
…。
「…大丈夫か?」
「…何がです?」
「…いや…風邪か?」
どう見ても…風邪の症状だが。
しかし。
「風邪なんて引きません。ルヴィアさんじゃないんだから」
「…」
「隙あらばお腹を出して寝てるルヴィアさんと一緒にしないでください」
「…うん…」
フューニャは、いかにも自分は元気です、みたいな顔でキリッ、としていたが。
キリッとした後に、また後ろを向いてけふっ、と咳をした。
…絶対風邪だ。
「風邪だろ、フューニャ。熱は?」
そっとフューニャの額に手を当てる。
予想通り、やっぱり熱かった。
「ほら。熱あるぞ」
「ありません」
頑なに認めようとしないフューニャである。
数値で見せないと納得しないようだな。
ならば見せてやるとしよう。
俺は体温計を持ってきて、フューニャに渡した。
「そんなもの、私は使いません」
「熱がないって言うなら、これではっきりさせようじゃないか。測ってみて、熱がなかったら納得するよ」
「…」
フューニャは不満げに俺を睨んで、そして体温計を引ったくった。
受けて立つ、といったところだ。
だが、今回ばかりは…フューニャに負ける気がしなかった。
体温計は正直だった。
「…ほら、見てみろ」
「…む…」
体温計に表示された数値は、フューニャに熱があることを如実に語っていた。
「俺の勝ちだな」
「…」
フューニャは憎らしげに口を尖らせていた。
その顔も凄く可愛いけれど、残念ながら今回は見逃してやらない。
「今日は家事はしなくて良いから。休んでろ」
「…このくらい平気です」
「駄目。ほら、薬飲んで。苦いからやだ、はなしだぞ?」
「…」
フューニャは風邪薬の類が苦手で、体調を崩しても薬を飲みたがらない。
箱庭帝国には、市販薬なんてなかったそうで。
風邪を引いても薬などは飲まず、自然治癒に任せるのが普通だったとかで、フューニャは今でも、薬を飲むことに慣れていないようだ。
でも今回は、ちゃんと飲んでもらう。


