後から、振り返ってみれば。
なんとも臭い台詞を言ったもんだなぁ…と思う。
冷静に考えると…結構気持ち悪いこと言ってるよな。
え?こいつ何言ってんの…?とドン引きされてもおかしくなかった。
プロポーズの言葉にしては、いささかロマンティックさに欠ける。
大体、花束もなく、指輪もなく、綺麗な夜景もないのに…よくプロポーズしようと思えたものだ。
それだけ、切羽詰まっていたのだ。
「…つまり俺と…結婚しないか、ってことなんだけど…」
「…」
「…駄目、かな」
「…」
フューニャは何も答えず、その代わりに。
ぽろっ、と涙を溢した。
…え?マジで?
「ご、ご、ごめん!俺、デリカシーの欠片もなく…」
そこで俺は初めて、自分がとんでもなくデリカシーに欠けたことをしてしまったのだと気がついた。
もう少し…遠回しな言い方をすれば良かったものを。
いきなり、こんな直球ど真ん中のストレートをぶち込むなんて。
ましてや女性にとっては、プロポーズなんて一生ものの思い出になるだろうに。
こんな気色悪い男にプロポーズされた…と、フューニャは泣いているのだろうと思った。
しかし。
「以前…あなたの未来を占ったとき」
フューニャは指先で涙を拭って、こんな風に語った。
「あなたの横で…一緒に笑ってる私が見えて」
「…え」
「嬉しかったけど…。そんな未来は有り得ないって思ってました。あれは占いじゃなくて、私の願望を見ただけなんだって…。…でも」
フューニャは笑った。涙を滲ませながら、でも、今まで見た中で一番可愛くて、綺麗な笑顔だった。
「…どうやら、現実になりそうですね」
「…フューニャ…。それって」
「はい。イエス、ですよ」
「…」
…イエス。
イエスってことは、つまり。
「私のなりたい名字の、第一候補は…あなたの名字ですから」
「フューニャ…」
「私は今日から、フューニャ・クランチェスカです」
「…!」
俺は身体の力が抜けて、ふにゃふにゃと床にへたり込んだ。
…なんてこった。
「大丈夫ですか?ルヴィアさん」
「フューニャ…。俺は今、人生で一番幸せだ…」
「奇遇ですね、ルヴィアさん…。私もそう思っていたところです」
腰が抜けてしまった俺に、フューニャがそっと手を差し伸べてきた。
俺はその手を掴み、そのまま彼女を抱き締めた。
「…あなたの妻は、汚い女ですよ。好きでもない男にお金の為に抱かれてきた汚い女です」
「知ってる…。でも俺は、そんな女が…君が、好きで堪らないんだ」
「ルヴィアさん…」
好きでもない女を抱く趣味はないって、前に言ったよな。
そして目の前にいるのは。
「…俺はフューニャが好きだよ」
「ありがとうございます。…私もあなたのことが大好きです」
そう言ったときのフューニャの笑顔が、本当に可愛くて。
一生、大切にしようと思ったのだ。
なんとも臭い台詞を言ったもんだなぁ…と思う。
冷静に考えると…結構気持ち悪いこと言ってるよな。
え?こいつ何言ってんの…?とドン引きされてもおかしくなかった。
プロポーズの言葉にしては、いささかロマンティックさに欠ける。
大体、花束もなく、指輪もなく、綺麗な夜景もないのに…よくプロポーズしようと思えたものだ。
それだけ、切羽詰まっていたのだ。
「…つまり俺と…結婚しないか、ってことなんだけど…」
「…」
「…駄目、かな」
「…」
フューニャは何も答えず、その代わりに。
ぽろっ、と涙を溢した。
…え?マジで?
「ご、ご、ごめん!俺、デリカシーの欠片もなく…」
そこで俺は初めて、自分がとんでもなくデリカシーに欠けたことをしてしまったのだと気がついた。
もう少し…遠回しな言い方をすれば良かったものを。
いきなり、こんな直球ど真ん中のストレートをぶち込むなんて。
ましてや女性にとっては、プロポーズなんて一生ものの思い出になるだろうに。
こんな気色悪い男にプロポーズされた…と、フューニャは泣いているのだろうと思った。
しかし。
「以前…あなたの未来を占ったとき」
フューニャは指先で涙を拭って、こんな風に語った。
「あなたの横で…一緒に笑ってる私が見えて」
「…え」
「嬉しかったけど…。そんな未来は有り得ないって思ってました。あれは占いじゃなくて、私の願望を見ただけなんだって…。…でも」
フューニャは笑った。涙を滲ませながら、でも、今まで見た中で一番可愛くて、綺麗な笑顔だった。
「…どうやら、現実になりそうですね」
「…フューニャ…。それって」
「はい。イエス、ですよ」
「…」
…イエス。
イエスってことは、つまり。
「私のなりたい名字の、第一候補は…あなたの名字ですから」
「フューニャ…」
「私は今日から、フューニャ・クランチェスカです」
「…!」
俺は身体の力が抜けて、ふにゃふにゃと床にへたり込んだ。
…なんてこった。
「大丈夫ですか?ルヴィアさん」
「フューニャ…。俺は今、人生で一番幸せだ…」
「奇遇ですね、ルヴィアさん…。私もそう思っていたところです」
腰が抜けてしまった俺に、フューニャがそっと手を差し伸べてきた。
俺はその手を掴み、そのまま彼女を抱き締めた。
「…あなたの妻は、汚い女ですよ。好きでもない男にお金の為に抱かれてきた汚い女です」
「知ってる…。でも俺は、そんな女が…君が、好きで堪らないんだ」
「ルヴィアさん…」
好きでもない女を抱く趣味はないって、前に言ったよな。
そして目の前にいるのは。
「…俺はフューニャが好きだよ」
「ありがとうございます。…私もあなたのことが大好きです」
そう言ったときのフューニャの笑顔が、本当に可愛くて。
一生、大切にしようと思ったのだ。


