The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

…何で俺は、商店街で拾った女の子に、ここまでしようとしているのだろうな。

俺達『青薔薇連合会』のせいで、彼女が以前いた場所を追い出されたから?

違う。

…俺が、そうしたいからだ。

「…君を放っておけないんだ」

「…」

「上手く言えないけど…俺は…君に笑ってて欲しい。幸せになってもらいたい。自分のことを大切にしてもらいたい…」

「…それは、どうして?」

どうして…だろうな。

「自分でも分からないけど…。フューニャのことが」

家から追い出そうなんて、一度も思わなかった。

雨が一生降り続ければ良いのになんて、馬鹿なことを考えていた。

家に帰ったときフューニャがまだいてくれなら良いな、と思っていた。

そして家に帰ったときフューニャがいるのを見ると、心から安心した。

あぁ良かった、また会えた、と思った。

誰かと一緒に暮らすのって、こんなに心地良いんだと知った。

「…一人で寂しかったのかもな。俺は」

「…ルヴィアさん…の、家族は?」

「いないんだ。遠い親戚はいるけど、全員縁を切ってる…」

正しくは、向こうから縁を切られたのだ。

「うちの両親は、とんでもないろくでなしでな。馬鹿みたいに金遣いが荒くて、あちこちに借金してた。金のことで親戚にも迷惑かけまくったから、親子共々縁を切られた」

馬鹿なのは親だけで、子供である俺は関係ないはずだが。

いくら子供に罪はないとはいえ…あんな親から生まれた子供とは、関わりたくなかったのだろう。

その気持ちは、充分分かる。

「結局うちの親は、借金で首が回らなくなって…。『青薔薇連合会』から多額の金を借りて逃げた。当然捕まって殺されたよ。そして俺は…一人になった」

「…どうやって生きてきたんですか?」

「親の借金の為に、マフィアに売られたんだ」

あれは、俺が…14歳のときだった。